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昨年末に、今年のPPSEZの誘致活動の目標を次の通りあげました。これをもとに今年を振り返ってみたいと思います。

1.カメラ、プリンター、家電等のセットメーカーの誘致 
残念ながら今年は実現出来ませんでした。電気代の高さと、工員のクオリティが主な原因だと思われます。これらのセットメーカーの追加投資先は、幾つかのプリンターメーカーの動向を見ていると、フィリピンに軍配が上がったように思います。長年「アセアンの劣等生」と揶揄されてきたフィリピンもアキノ政権になり、昨年から日系企業の投資先として見直されてきた感があります。カンボジア政府は、フィリピン経済区庁(PEZA)をもっと見習うべきでしょう。

2.自動車産業を核とする部品産業の誘致
5月にスミ・カンボジア社(住友電装)が工場操業を開始し、6月には愛知県安城市に本社を持つ丸三金属が進出を決定(http://ppsez.blog.shinobi.jp/Entry/224/)、今月12月には愛知県豊田市に本社を持つワイヤーハーネス製造会社が進出を決定しました。自動車部品産業のカンボジアへの進出は、今後さらなる展開が期待出来ると思います。

3.食品加工産業の誘致
現在PPSEZには、味の素、Liwayway社(フィリピンのスナック菓子メーカー)の2社が操業をしています。また人間が食べるものではありませんが、家畜飼料を生産する中国系大手資本の新希望集団、さらに今年はタイの食品加工大手のBETAGRO社が、やはり家畜飼料生産のため、カンボジアでの工場建設を決定しました。(http://ppsez.blog.shinobi.jp/Entry/216/)いずれも国内市場向けの工場です。カンボジアは人口1千4百万人と小さい国ですが、市場が確実に伸びていく国です。これからも国内生産に踏み切る食品加工関係の会社が増えていってほしいと思っています。

4.付加価値のより高い縫製、製靴産業の誘致
長年中国で生産活動を続けてきた縫製関係の工場が、カンボジアにもシフト始めてきています。7月からは岐阜の婦人服メーカーが生産開始を始め、続いて学童用品縫製、女性用下着縫製工場等が進出を決定しました。この流れは、来年も続くものと予想しています。

5.欧米先進諸国からの製造業の誘致
これは何と言っても、ニューヨークに本店を持つ高級ブランド「ティファニー」の子会社で、ダイアモンド加工を専門に行う会社が、進出を決めたことにつきます。このアメリカ資本の会社の進出は、PPSEZだけでなくカンボジアが、欧米先進諸国からも投資対象国として見なされ始めたことを意味すると思います。実際、この後、欧米系の会社数社から進出検討の打診が来ており、来年は、さらに1社、2社と誘致に努めたいと考えています。

一方、今年の目標に設定されていなかったカンボジアでは今までありえなかった産業が進出を決定しました。1社目は、ピンや針を生産する会社です。メッキ加工を伴います。2社目は、ロストワックスという製法で自動車工場の生産ラインで使われる治具を生産する会社です。いわゆる鋳造です。3社目は、眼鏡部品を生産する会社です。こちらもメッキ加工を伴います。これらの産業は、必ずしも労働集約型とは言い切れない、「加工」を必要とする生産品目です。それぞれ生産品目は別々ですが、共通している点は、いずれも地方の中小企業で、社長の強い意思決定力で、カンボジアへの進出を決められたことです。大袈裟かもしれませんが、このような開拓者精神をもった中小企業が、カンボジアの工業化の礎をつくることになるかもしれません。

今年1年、様々な方々に御支援いただき、PPSEZは大きく前進出来た年になったと思います。また、個人的にも今までの人生の中で、もっとも密度の濃かった1年と言っても言い過ぎではありません。来年は、さらに次なるステージを目指して、邁進して行きたいと考えていますので、引き続きご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

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プロフィール
HN:
上松裕士 (h_uematsu@ppsez.com)
性別:
男性
自己紹介:
2006年8月からプロジェクトが始まりました。総面積360ha(東京ドーム約77個分)、第一期141haは、既にインフラ工事が完了し、順次入居企業が工場建設、操業を始めています。
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